システム開発コラム集

システム開発コラム集

Aceessでのシステム開発に関するコラム集です。

213.Accessでできる小さなシステムづくり入門

小さな会社や個人事業では、「もう少し効率的に仕事をしたいけれど、システム開発を頼むほどでもない」と感じる場面が多いのではないでしょうか。そんなときに力を発揮するのが Microsoft Access(アクセス) です。Accessを使えば、身近な業務を自分の手で整理・自動化し、「小さなシステム」を作ることができます。ここでは、特別なプログラミング知識がなくても取り組める題材を例に、Accessの魅力を紹介します。

 

見積書管理をスマートに

見積書をExcelで作っている方は多いと思いますが、過去の見積書を探すのが大変だったり、同じ取引先の情報を何度も入力したりと、意外と手間がかかります。
Accessなら「取引先マスター」「商品マスター」を登録しておけば、見積書を作成するときに自動で情報を呼び出せます。
さらに、日付や顧客名で過去の見積書を検索できるので、「あの見積書、いつ出したっけ?」という時もすぐに見つけられます。

 

顧客管理もAccessなら一元化

Excelで顧客リストを作っていると、情報がバラバラになりがちです。住所や電話番号を更新しても、別のシートに古い情報が残っていたりします。
Accessでは、顧客情報をひとつの「テーブル」で管理し、見積書や請求書などと連動させることができます。
例えば、顧客の名前を選ぶだけで、その人の連絡先や過去の取引履歴が自動表示されるように設計できます。小規模でも「CRM(顧客管理システム)」のような仕組みを持てるのです。

 

在庫や日報など、身近な業務にも応用できる

Accessで作れるのは、見積書や顧客管理だけではありません。
たとえば「商品の在庫数を自動で集計したい」「担当者ごとの作業日報を一覧で見たい」といったニーズにも対応できます。Excelでは複数の表をつなぐのが難しいですが、Accessなら関連付け(リレーションシップ)によって簡単に実現できます。
たとえ小規模でも、業務の「全体のつながり」を意識したデータベースを作ることで、情報の整理力がぐっと上がります。

 

自分の業務に合わせて育てられるのが魅力

Accessの大きな利点は、「自分の仕事に合わせて少しずつ改良できること」です。
最初はExcelの延長のように使い、少しずつフォーム(画面)を整えたり、ボタンで操作を簡単にしたりすることも可能です。
必要に応じて自動処理(マクロ)や簡単なVBAを加えれば、業務の流れを自然にシステム化できます。

Accessは「プログラミングを始めるためのツール」ではなく、「自分の仕事をもっとラクにするための道具」です。小さな業務の効率化からスタートし、気づけば立派なシステムができている──そんな手応えを感じられるのがAccessの面白さです。

 

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