Microsoft Accessでシステム開発

システム開発に関するコラム集です。

29. MicrosoftAccessなどのデータベースとExcelの違い

一般の方にとってデータベースのは、敷居が高く、理解しにくい概念です。

まだ、Excelで処理している作業量が少なく、Excelで間に合っている段階では、データベースのメリットは分かり難いかもしれません。

Excelで出来ない事

Excelでも、データの順番を入れ替えたり、条件に従って抽出したりという事は出来ます。
カラムにフィルタをかけたり、ソート順をしている事によって実現可能です。

では、レコードから単票を作成してみましょう。
Wordも使用すれば、差し込み印刷で単票の作成は容易です。
しかし、今月請求分の請求書だけを印刷となるとちょっと難しくなります。

また、下記のような処理も、簡単ではなくExcel活用テクニックの領域で、それなりの手順で操作を行わないと出したいものが出てこないでしょう。

・Excelのリストにフィルタをかけて条件に合うデータを指定のフォーマットで一覧表を作成する
・データを入力しただけで、それが自動的に完成する様にしする

また、次のような例はどうでしょう？

・得意先別月売上推移表をExcelで作成する。

これは得意先名の項目を条件にしてsumifで集計を行えば容易に集計できます。
しかし、次月に新たなデータが追加された場合、sumifの範囲を指定しなおさなければなりませんし、新たに得意先が増えた場合は、Excelのシートに新しいsumifを作らなければなりません。

Excelでは難しい上記で例に挙げたような事でも、データベースでは容易に行えます。

Excelはインターフェース

データベース上でデータを保管する場所をテーブルと呼びます。
そのテーブルをSEやプログラマの新人に作らせてみると必ず全て文字列としてデータを保管するように作ってしまいます。

これは、Excelの使い方と全く変わりがありません。Excelの癖が抜けていないのでしょうか。
もしくは、データベースの概念を、まだ理解していないのでしょう。

データベースは、ただ単にデータの固まりと考えてください。並んでいる順番も保管した順番でしか並んでいません。
そのデータの固まりから必要なものを取り出し、見せるための画面や表、つまり、ヒューマンインターフェースにデータを渡す役割をします。

Excelは、そのデータを見せるためのヒューマンインターフェースでしかなく、データベースの機能は持っていないのです。
Excelとデータベースは、考え方、使われ方自体が異なるのです。