システム開発コラム集
Aceessでのシステム開発に関するコラム集です。
190.Accessでのシステム開発を内製する?それとも外注にする?判断のヒント
中小企業で業務効率化やデータ管理の改善を検討する際、Accessでのシステム開発は手軽で柔軟な手段として注目されています。
しかし、実際に開発を進める段階になると、「社内で開発する(内製)べきか」「外部の開発会社に依頼すべきか」と迷うケースが少なくありません。
判断を誤ると、コストや運用面で思わぬトラブルにつながることもあります。ここでは、内製と外注のメリット・注意点を整理し、判断のヒントをお伝えします。
内製のメリットと注意点
社内でAccessでのシステム開発を行う最大のメリットは、業務に精通した担当者が開発できる点です。
現場の業務フローや課題を理解している担当者であれば、必要な機能や操作性をすぐに反映できます。また、修正や機能追加も迅速に対応できるため、柔軟な運用が可能です。
しかし、注意すべき点もあります。
Accessの知識や開発経験が十分でない場合、設計の甘さから使いにくいシステムになるリスクがあります。さらに、担当者の負担が増えすぎると、通常業務に支障が出る可能性もあります。内製化を選ぶ場合は、開発経験者の有無や業務との兼ね合いを事前に確認することが大切です。
外注のメリットと注意点
外部の開発会社に依頼する場合、Accessでのシステム開発のノウハウを持つプロが担当するため、設計や機能面で安心感があります。業務要件を伝えるだけで、完成度の高いシステムを比較的短期間で作ってもらえることが多いです。また、社内リソースを通常業務に集中させられる点もメリットです。
ただし外注の場合は、コミュニケーションや要件のすり合わせが不十分だと、現場で使いにくいシステムになってしまうリスクがあります。完成後の追加修正や機能改善に別途費用がかかる場合もあるため、事前に契約内容やサポート体制を確認することが重要です。
判断のヒント
内製か外注かを判断するポイントは、社内リソースとスキル、業務の複雑さ、そして将来的な運用をどう考えるかです。
まず、Accessでの開発経験があり、現場業務に詳しい担当者が十分に時間を確保できる場合は、内製で開発するメリットが大きいでしょう。一方、経験者が不足していたり、システムが複雑で完成度を重視したい場合は外注の方が安全です。
また、システム導入後に業務改善や改修を繰り返す可能性が高い場合は、内製である程度の土台を作り、必要に応じて外注にサポートを依頼するハイブリッド方式も有効です。
内製・外注どちらでも成功させるコツ
どちらを選ぶ場合でも、現場の意見を反映させることが重要です。業務担当者が操作感を確認し、必要な帳票や検索条件を事前に整理しておくことで、無駄な開発や修正を減らせます。
費用や時間だけで判断せず、導入後の運用や定着率まで見据えることが、Accessでのシステム開発を成功させるポイントです。中小企業にとって、内製か外注かの判断は一度きりの決断ではなく、状況に応じて柔軟に選択できる視点を持つことが大切です。