システム開発コラム集

Aceessでのシステム開発に関するコラム集です。
210.Accessって何ができるの?Excelとの違いをやさしく解説
Accessを使うとどんな業務が楽になるのかを、具体例で紹介します。
「Access(アクセス)」は、Microsoftが提供するデータベースソフトです。
Excelと同じOffice製品なので名前は知っていても、実際に何ができるのか、どう違うのかが分からないという方も多いでしょう。
ここでは、AccessでできることとExcelとの違い、さらに業務でどんな場面に役立つのかを、できるだけやさしく紹介します。
AccessとExcelの決定的な違い
Excelは表計算ソフトで、売上表や名簿、グラフなどを作るのに便利です。
しかし、データが増えてくると「どこに何を入力したかわからない」「同じ情報を何度も入力してしまう」といった問題が起こりがちです。
一方、Accessは「データベース管理」に特化しています。
顧客情報や商品の在庫、注文履歴などを「テーブル」と呼ばれる箱に整理して保存し、必要な情報だけをすぐに取り出すことができます。
データの重複や入力ミスを防げるため、正確で効率的な管理が可能になります。
Accessでできること
Accessの強みは、単なるデータの保存ではなく「システムのように動かせる」点です。
たとえば次のようなことができます。
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顧客管理システム
顧客名、住所、電話番号、購入履歴などを一元管理し、検索も一瞬。 -
在庫管理システム
商品コードで在庫を自動更新。入出庫の履歴も残せます。 -
受注・請求管理システム
受注から請求書発行までをAccess上で完結。Excelでの転記作業が不要。
Accessはデータベースの構造を自由に設計できるので、業種や会社ごとの業務に合わせたシステムを作ることができます。
中小企業や個人事業でも導入しやすく、Excelの延長線で使える点も魅力です。
Excelとの連携でさらに便利に
AccessはExcelとの相性がとても良く、データを相互にやり取りできます。
たとえば、日々の売上データをAccessに蓄積し、必要な分析だけをExcelでグラフ化する、といった使い方も可能です。
Accessがデータの「倉庫」として機能し、Excelが「見える化ツール」として働くイメージです。
この連携によって、データ管理の正確さと分析の柔軟さを両立できます。
Accessで業務が楽になる具体例
たとえば、ある小さな販売会社では、以前はExcelで受注を管理していました。
しかし、担当者ごとにファイルが分かれており、同じ顧客情報が何度も入力されていました。
Accessを導入したところ、顧客情報を一元化でき、受注履歴や請求書発行までワンクリックで処理可能に。
作業時間が短縮されただけでなく、データのミスも大幅に減りました。
また、入力画面(フォーム)を作ることで、パソコン操作に慣れていない社員でも簡単に入力できるようになり、全体の効率が上がりました。
Accessは難しそうに感じるかもしれませんが、実は「Excelで限界を感じたとき」にこそ役立つツールです。
手作業での集計やコピー&ペーストの繰り返しをやめたいなら、Accessを使ったシステム開発を検討する価値があります。
中小企業にとっては、コストを抑えながら自社専用の業務システムを作れる強力な味方です。
Accessで、日々のデータ管理をもっとシンプルに、もっと正確にしていきましょう。

