システム開発コラム集
Aceessでのシステム開発に関するコラム集です。
149.Accessでのシステム開発を通じて得られるビジネスインサイトの活用法
Microsoft Accessでのシステム開発は、単に業務効率を向上させるためのツールにとどまりません。適切に設計されたAccessシステムは、日々蓄積される業務データから価値あるビジネスインサイトを導き出すための強力な基盤となります。
多くの中小企業では、Excelを使って顧客管理や売上集計を行っているケースがまだまだ多く見られます。しかし、データがバラバラに管理されていたり、過去の記録にすぐアクセスできなかったりと、情報の一元管理に課題を感じている方も多いのではないでしょうか。
Accessでのシステム開発では、複数のテーブルを関連付けてデータを一元管理しやすくする構造が構築できます。これにより、「どの商品がどの季節に売れやすいか」「どの顧客層が高単価商品を好むか」といった傾向を、集計クエリやクロス集計を通じて簡単に可視化できるようになります。
たとえば、売上情報と顧客情報を連携させたAccessのシステムを開発することで、「リピーター顧客の特徴」や「新規顧客の成約率の推移」など、今まで気づかなかったビジネスのヒントが見えてくることがあります。これらの情報は、販売戦略の見直しやマーケティング施策の方向性を考えるうえで、非常に有効です。
Accessでの開発を社内で進めることで、外部の高額なBIツールを導入することなく、日常業務の延長でビジネス分析が可能になります。また、既存のAccessシステムに分析機能を追加するだけでも、経営層や営業チームへの情報提供がスピーディーになります。
Accessでのシステム開発には「小さく始めて育てる」という特徴があります。まずは現場の業務を見える化し、次に分析やレポート機能を段階的に追加していくことで、現場と経営の双方が納得する形でデータ活用を進めることが可能です。
データは「集める」だけでは意味がありません。「分析して意思決定につなげる」ことで初めてビジネスの成果に結びつきます。Accessでの開発を通じて得られたデータは、御社にしかない独自の資産です。その資産を活かすためにも、Accessでのシステム開発を、業務改善だけでなくビジネス戦略の武器として活用する視点をぜひ持ってみてください。